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短詩文芸である冠句の紹介


by kanku_yasutomi

安富冠句会 平成20年2月上座抄(山口泉水 宗匠選)

山口泉水 宗匠選

天    ほのぼのと 介護する手に気配りが  (良春)
  (標目 痴呆の笑顔涙押さえて)
 追吟  気配りが出来るあなたに見る涙

地    痛しかゆし 酒か命か医に言われ  (良春)
  (標目 やっと目がさめ生きる幸せ)

人    痛しかゆし 偽物が出て名が売れる   (佳月)
  (標目 人気出てきてひくにひかれず)

二    幸あれと娘島田に祈る母  (佳月)<折り句 サムイ>
三    気の早い選挙の準備着くはがき  (千代子)<折り句 キセツ>
四    鍋囲む 雪の震災地仮設小屋   (耕作)
五    踏み外す 日本を舐めた毒ギョウザ (和憲)
六    積み上げて 預貯金空し利子僅か  (奎夫)
七    寒の月 満天の星別天地  (春風)
八    気がついて 不幸をわびて墓洗う  (新一)
九    気がついて 地球の危機は温暖化  (耕作)
十    痛しかゆし 長生きしても苦も多し (豪人)
by kanku_yasutomi | 2008-02-28 02:00 |  安冨冠句会例会