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短詩文芸である冠句の紹介


by kanku_yasutomi

安富冠句会 平成19年11月上座抄(小林善三郎 雅伯選)

小林善三郎 雅伯選

天    知恵絞る 残り火燃やす文机  (和憲)
(標目  余力しぼって座して運筆)
 追吟  文机座すれば気持ち自ずから

地    謎をとく 判決という天の声  (佳月)
(標目  主文読む声走る緊張)

人    夕しぐれ 軒に音符を置いて去る  (佳月)
(標目  さっと夕べに詩を残して)

二    濃淡が味を引き出す季の料理  (泉水)<折り句 ノアキ>
三    確執も心通えば橋掛る  (守磨呂)<読み込み 橋>
四    つめこんで 浅学笑う広辞苑  (和憲)
五    謎をとくカギは一歩を退いて知る  (泉水)
六    歓迎し 双葉が薫る新加入  (佳月)
七    通じ合う縁を絆で繋ぐ橋  (和憲)<詠み込み 橋>
八    秋刀魚焼く 平和が匂う路地灯り  (佳月)
九    励まされ 日毎に伸びる試歩の径  (純一)
十    励まされ 長い旅路で拾う情  (和憲)
by kanku_yasutomi | 2007-11-29 03:00 |  安冨冠句会例会