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短詩文芸である冠句の紹介


by kanku_yasutomi
太田春風 雅伯選

天    一苦労 惜しまぬ手間を菊は知る  (和憲)
(標目  凛々しい大輪懸崖もよし)
 追吟  菊は知る主の愛情無駄にせず

地    身は老えど吟は道連れ果報者  (土筆)<読み込み 吟>
(標目  切磋琢磨の友に感謝を)

人    巣立つ子をいとしく思う離別の日  (千翔)<折り句 スイリ>
(標目  苦難ありとも八起き忘れるな)


二    連綿と極めて深し趣味の道  (直樹)<折り句 レキシ>
三    体験記 病で太くなる絆  (孝代)
四    体験記 戦の無残元兵士  (純一)
五    春霞 せせらぎ揺らし猫柳  (千翔)
六    泡銭 因果は巡る世の掟  (土筆)
七    サンドイッチ 義理と人情人の道  (耕作)
八    公に 政治とは闇の中  (良春)
九    溜まってる 悩みストレス趣味が趣味が消す  (良春)
十    春霞 山並み淡く今朝の里 (千翔)
# by kanku_yasutomi | 2010-03-25 02:00 |  安冨冠句会例会
村上千翔 雅伯選

天    吟魂は言葉の妙で味を増す  (耕作)
(標目  心打つ詩万人ゆさぶる)
 追吟  味を増す調和を添えて旨みます

地    秀吟の味わい深し天位なる  (雄飛)
(標目  味ある句意は胸にしみいる)

人    鶴の一声評定締める 多弁に勝る重い口  (純一)<送り句>
(標目  人望厚き声にうなずく)

二    怪気炎 いざ鎌倉が口火切る  (和憲)
三    連立が軋む与党の正念場  (純一)<折り句 レキシ>
四    サンドイッチ 一つふとんで川と寝る  (恒男)
五    一苦労 二大政党姑と嫁 (純一)
六    公に 言い訳問答見苦しい  (哲男)
七    一苦労 我が子の寝顔明日の糧  (耕作)
八    健やかに生き抜く老後力みなし  (春風)<折り句 スイリ>
九    礼儀欠き記録残した賜杯泣く  (春風)<折り句 レキシ>
十    サンドイッチ 満員電車押し込まれ  (良春)
# by kanku_yasutomi | 2010-03-25 01:00 |  安冨冠句会例会
紫水杯 多選之部

紫水杯  四選  
    
      みな優し園児が作る鬼の面  (純一)<読み込み 鬼>

四選   細くとも天命という命燃ゆ  (純一)<折り句 ホテイ>

      たばこ税 意思の弱さに追い打ちか  (哲男)

      たばこ税 煙に縋る国予算  (公三)
      
      今日もリハビリ馴染みの顔と 老いの日課は医者通い  (春風)<送り句>
      凛として 春待つ木立雪化粧  (公三)

三選   たばこ税 値上げの毒をまだ吸うか (政信)
      恵方巻美女が太巻き寿司かぶる  (土筆)<折り句 エビス>
      家守る鬼門清めて無事の日々 (孝代)
      以ての外 知らぬ存ぜぬ億の金  (春風)
      豆剣士心を鬼に鍛え抜く  (芳英)
      本日で停年迎え祝い酒  (芳英)
      以ての外 罪なき人の懲役刑  (新一)
      竜馬伝 世界見ていた下級武士  (政信)
      多年草 春に顔出す土筆の子  (直樹)
      常習犯 裏口くぐる午前様  (千翔)
      星の数 意中の人は君ひとり  (直樹)
      以ての外 産地偽装で丸儲け  (政信)
      白内障 老いの階段又一歩  (公三)
      以ての外 税くう虫が威張ってる  (哲男)
      多年草 子へのバトンで冬を越し  (恒男)
      星の数 白黒つけて去る土俵  (泉水)
    
      以上 三選16章

多選 22章でした。今回は多選が多く、選が少し、集中した様です。
勿論素敵な句が多選されました。
# by kanku_yasutomi | 2010-02-25 08:00 |  安冨冠句会例会
平松直樹 雅伯選

天    多年草 未来安泰根を残す  (土筆)
(標目  父の築いた大きな遺産)
 追吟  根を残す萌ゆる命に感動す

地    物悲し愛する者が鬼籍へと  (雄飛)<読み込み 鬼>
(標目  雪降る里に別れは辛し)

人    細くとも天命といういのち燃ゆ  (純一)<折り句 ホテイ>
(標目  凡に営む田畑の稔り)

二    凛として 唯悠然と冬の山  (春風)
三    白内障 術後明るく別天地  (春風)
四    笑う薬が何より大事 老いの日課は医者通い  (雄飛)<送り句>
五    たばこ税 煙に縋る国予算  (公三)
六    声を弾ませ頓知も混じえ 佳月あの世で喝入れる  (春風)<送り句>
七    星の数 億光年のロマン秘め  (純一)
八    以ての外 天命待たず断つ命  (和憲)
九    減らず口 その場その場でごまかして  (謙一郎)
十    竜馬伝 憂国の弁今まさに  (千翔)
# by kanku_yasutomi | 2010-02-25 07:00 |  安冨冠句会例会
広岡和憲 雅伯選

天    おそろしや我が身にありし鬼の相  (千翔)<読み込み 鬼>
(標目  私を映す仏の鏡)
 追吟  鬼の相荒む心が呼び寄せる

地    凛として 清濁飲み込む雪中花  (恒男)
(標目  諭す姿がこんなに綺麗)

人    竜馬伝 世界見ていた下級武士  (政信)
(標目  こんな逸材出てきてほしい)

二    以ての外 もったいないが通じぬ世  (恒男)
三    星の数 意中の人は君ひとり  (直樹)
四    常習犯 お天とう様が見てござる  (千賀子)
五    多年草 話しかけてる小花壇  (耕作)
六    恵方巻美女が太巻き寿司かぶる  (土筆)<折り句 エビス>
七    たばこ税 煙に縋る国予算  (公三)
八    細くても天命といういのち燃える  (純一)<送り句 ホテイ>
九    此の世間生き抜く為に鬼になる  (芳英)<詠み込み 鬼>
十    たかが冠句よされども深し 佳月あの世で喝入れる  (純一)<送り句>
# by kanku_yasutomi | 2010-02-25 06:00 |  安冨冠句会例会