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短詩文芸である冠句の紹介


by kanku_yasutomi

安富冠句会 平成19年9月上座抄(小林善三郎 雅伯選)

小林善三郎 雅伯選

天    きのこ雲 ああ八月の十五日  (公三)
(標目  盆の最中に聞いた玉音)
 追吟  十五日玉音偲ぶ走馬灯

地    独楽ねずみ 働くだけの父でした  (高男)
(標目  まめな親父で仕事一途に)

人    忘れ得ぬ昭和は遠く遠くなる  (佳月)<詠み込み 和>
(標目  昭和年代日々遠のく)

二    鍵わたす 真価が光る時が来る  (耕作)
三    道の駅 田舎を乗せた鈍行車  (新一)
四    国のため帰らぬみ霊石無言  (佳月)<折り句 クカイ>
五    美し国 語る前こそ身を屈め  (直樹)
六    和の心今日満ちたりしこの余生  (耕作)<詠み込み 和>
七    桜散る戦友は大和とちゅらの海  (高男)<詠み込み 和>
八    どこへゆく 境界線の無い暮し  (公三)
九    独楽ねずみ やがて身につく陣羽織  (戸楓)<送り句>
十    面構え そっくりさんや孫の顔  (美好)
by kanku_yasutomi | 2007-09-27 03:00 |  安冨冠句会例会