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短詩文芸である冠句の紹介


by kanku_yasutomi

安富冠句会 平成20年11月上座抄(小林善三郎 雅伯選)

小林善三郎 雅伯選

天    名残惜しお前に着せた菊の花  (直樹)<折り句 ナオキ>
(標目  死出の旅路は菊の晴れ着で)
 追吟  菊の花浄土への旅抱いて行く

地    同窓会 どの道とおり今ここに  (千賀子)
(標目  道のけわしさ顔にそれぞれ)

人    世は情け 橋を架けよう愛の道  (新一)
(標目  心通わす愛の掛橋)

二    亡き母の帯締めしめて着付終え  (春風)<折り句 ナオキ>
三    千の風 極楽便り乗せて来る  (雅城)
四    気が重い 嘘と知りつつ聴く哀れ  (千翔)
五    きざみ込まれた勲章かもね なんと素敵な母の皺  (純一)<送り句>
六    二日酔い 自分に負けたつけに泣く   (公三)
七    恙無く念じてやまぬ親心  (公三)<折り句 ツネオ>
八    美しい きずな大事に人とひと  (謙一郎)
九    玉手箱 開けずにおれず人心  (美好)
十    鳳仙花 幸色の種子はじき  (美好)
by kanku_yasutomi | 2008-11-27 02:00 |  安冨冠句会例会